Babson大学の授業から学んだ事


ボストンのはずれにあるバブソン大学。
世界一起業学が有名な大学で、Entrepreneurshipの分野で世界No.1を取り続けている。
非常に少数の学生(全部で2000人弱)と、森と動物たちに囲まれた自然豊かな大学。
早稲田大学と提携している事もあり、運良くこのバブソン大学で一年間学んだのだが、あまりに素晴らしい大学だったので、少し大学を紹介してみます。



 

授業

クラスの規模は大体10人から多くても30人くらいのものがほとんど。
小規模のクラスを心がけており、教授との距離も非常に近い。
教授はほとんどがもともと起業経験があったり、会社のコンサルをしていたりなど皆さんビジネスの第一線で活躍していた方々ばかり。

それゆえ、クラスはどれも実践的なものが多く、特にチームプレイが多い。
学部では、チームプレイ、プレゼンが全米でもトップに入るほどの数をこなす。
ビジネスケースにしても、実際にある会社の実際の事例を用いながら、その時々の決断、対処が正しかったのか、どうすべきだったのかなどを皆でディスカッションする。

当然、学生は発言回数を多くしなければならず、話さなければクラスに出ていないものと同じ事。
ここが日本の学生にとって一番のネック。
僕は、始めは発言できていなかったので授業が終わってから教授の所に行き、質問をしていた。

こうして、自分の意見を伝える事に慣れて行きながら、ビジネスの世界に触れ、
そして英語も学んでいき、世界のリーダーが生まれてくる。

 



 

学生



学生はばらばらだが、ほとんどが、
起業をしているorしたい人間と、金融に興味のある学生が大半を占める。(ファイナンスも全米Top3)

Marketing for Entrepreneur
アントレプレナーシップで有名なバブソンの中でも一際有名な教授のボブ。
彼の授業はまさしくバブソン大学を象徴するものなので、取り上げてみました。
以下、彼の授業内容で締めます。


 

商品は創る前に売れ。

ビジネスプランは書くな。
人生においてもビジネスにおいても、ランダム性を重く受け止めろ。

 


これがこの授業で大きく言われていた事。
以下、授業内容とビジネスのやりかたを授業にのっとって、書きます。


 

#1 Sell 1st 、製品を作る前に売れ!



まずはアイデアがあり、それの商品(サービス)を作り、そして顧客に売り込んで行く。
これがよくあるビジネスフローだ。
しかし、ほとんどの会社がこれで失敗している。
理由は、そもそもアイデアがStinkだしそこに本当に必要としている顧客がいるのかも分かっていない。

まずは商品を顧客に売ることから始める。このとき、まだ実際に商品(サービス)が無くても、売り込みに行く。

(例)『購入、有り難うございます。それでは1ヶ月後にこの商品を届けさせて頂きます』(この辺の契約はその都度)

てな感じでとにかく先に商品を売る。
なぜならそれらの商品は本当に顧客が必要としているのだから。


 

#2 ビジネスプランは書くな



よく会社を立ち上げたり、商品を売り込む中で100pぐらいあるビジネスプランを書きたがる。
これこそ時間の無駄。この世界ほどランダムなものはないのだからプランなんて100転くらいしますよ。
その時間があるならば現場に出て売り込んできなさい。
大事なのは理念と簡単のプランなので2〜3pほどで簡単にまとめりゃーいいのです。


 

#3 金持ちを狙え



顧客を選ぶ上でも大事。100円の利ざやがあるものを100万人に売るか、1人に1億円の利ざやがあるものを売るか。ビジネスの面だけを見るなら後者の方が圧倒的に楽で儲かるしコストもかからない。
そしてそのような機会はB2Bの方が多い。
また成長するマーケットに着目してやればさらにそのような数も増えるというもの。


 

#4 小さいとこに行け


恐竜はでかいものから順に死んで行った。それは、その時代のイノベーションにうまく適応できなかったからだ。でかいものほど動きづらい。
ならば、今の時代はどうか。これほどイノベーションが頻繁におこっている時代が今迄にあっただろうか。
1年同じ事をしているだけでつぶれてしまうような今の時代に果たしてWalmartの様なでかい所に入るのが正解か?
でっかい船は自分で舵を握れない。しかし小さい船は自分で運命を握れるのだ。

以上をふまえた上で、どうやってビジネスを起こして行くか。


 

 

自分のAssetを知れ


君にはお金もないし顧客もいないし、商品もない。
ただ


ほら、君にはコネクションがあるじゃないか。家族、親戚、友人etc….
彼らから広がり、まずは金持ち、とくに会社の社長などにつながりを見つける事。


 

痛みを知れ


そのような繋がりを見つけたら直接電話なりなんだりで彼らが持つ ”痛み” を理解する事。そしてそれはどれほど大きいものか、直したいものなのか、そしてそれに大金を払う価値があるのか。自分のコネクションから顧客の痛みを知ること。


 

どう解決するか


次にする事。それはその痛みをどう解決する事ができるかデザインする。
アイデアが出たら、顧客に売り込みに行く。そして買う!という顧客が多いのならそりゃもう作り始めて間違いないと。顧客は必ずいるのだから。


 

売り込みながら修正


そしたら後は顧客たちに売り込んで行く。しかしそう言った中で
「もうちょっとこうしてほしいなぁ」とかここを「変えてほしいなぁ」とは色々出てくる訳で。
そうした時にまた商品(コンセプト)を作り替えて売る。
以下のフローでビジネスやれば既存のやり方よりもかなりリスクが低く、成功に繋がるチャンスがでかいのだ。


 

既存のやり方
Create Concept
Design Product
Build Product
Sell
Create Website
Sell
Die —– Ooops


新しいやり方
Create Concept
Sell
Modify Concept
Sell
Design Product
Build Product
Ship Product
Create Website
Buy Boat —-Yeah

 


そんな形で授業は進み、
自分たちのコネクションから顧客の痛みを知り、それを解決するすべを考え、ビジネスアイデアをプレゼンし、顧客に売り込んで行く。

どうでしょう。
バブソンが少しは垣間見れたでしょうか。
詳しいMBAの情報などは、Babson MBAをご覧下さい。

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