ブラジルの大きなビジネスチャンス
現在、ブラジルのすべてのマーケットは急速に拡大している。
ブラジルの国土はアメリカとほぼ同じだが、そのほとんどの部分が未開発であり、この広大な大地には大きなビ ジネスチャンスが眠っている。ブラジルで出会った企業家が口を揃えて言っていたことは、ツーリズム、農業(特に北部のトロピカルフルーツ)、グリーンビジ ネス、サッカーの4つの分野には大きなビジネスチャンスがあるということだった。今回はそんなブラジル・サンパウロのHubで出会ったスタートアップの中 で、グリーンビジネス、ツーリズムという特にこれから伸びていくであろう分野で起業したスタートアップを紹介します。
グリーンビジネス
グリーンビジネスの機運に乗って2010年、Cabono zero courierは兄弟で自転車による宅配ビジネスをはじめた。ブラジル人は時間を守らないことで有名だが、彼らの宅配便は時間に正確、さらに自転車を使うので二酸化炭素 を出さずに荷物を届けることができる。外資系企業など時間の正確さを求める企業の増加や、環境への配慮の必要性から、彼らのビジネスは需要が高い。さらに 自転車宅配便の相場が24レアルであるのに対し、彼らは18レアルと他より安いのである。創業当時は2台しかなかった自転車が今では20台にまで増えたに も関わらず、それでも人手が足りないと言う。話を聞いている最中も電話が鳴りっぱなしであったことは、いかに彼らのビジネスが成功しているかを示している だろう。

ツーリズム
日系人女性2人がAtelie da Terraを起業したのは2年前。共に3世なので日本語はほとんど話せない。起業経験も無い。しかし、そんな彼女たちは超高級層向けの ツアーを手がけている。 このツアーは、ホテルとツアーのパッケージで販売しているのだが、 ブラジルのツアー会社はまだまだプロフェッショナルと呼べるものは少なく、チャンスに満ちあふれていると言う。
これからブラジルはワールドカップ、オリンピックとイベントが沢山控えているので、このチャンスは更に大きなものになっていくだろう。
彼女たちは、 『この分野は伸びる!』と感じたら、そのマーケットに入ってすぐにビジネスを起こしていくそうだ。ブラジルではマーケットの伸び幅が大きいので、戦略よりとにかくスピードが大切になってくるのだろう。
ブラジルを周って感じた事
日系人は戦前にブラジルへの夢を見て、65日間かけて船で日本からブラジルに渡ってきた。そして言葉通りゼロから農業という切り口で開拓していったのであ る。そのようにして日本人はブラジルの発展に貢献してきたことから、ブラジル人には親日家が多いと聞いていたが、今回実際に行ってみていかに日本人が愛さ れているかを実感する場面が何度もあった。ブラジルの広大な土地には、まだまだ多くのビジネスチャンスが眠っている。このチャンスを活かすために、日系人の方々が築いてきた日本人ブランドを使わない手はないだろう。 日系人の方々もうまく使えていないのがもったいないと仰っていた。
ブラジルに対して中国、韓国が怒濤の進撃を見せている中、日本人ブランドを使って今度は私たちが仕掛けていく番ではないだろうか。