人生とオモチャ　大事なモノの為への準備

後輩からよくこんな風に相談される。

「今やりたい事が何か分からない。」「将来本当にやりたいことが何か分からない。」「このまま社会に出て本当に大丈夫なのか。」

 

多くの若者が同じことで悩んでいるだろう。 ただ僕の実感から言うと、20代のうちにやりたい事が見つかっている人は本当に極わずか。これは日本人に限ったことではないし、やりたい事が見つかっている若者は世界で1%もいないのではないか。だから、やりたい事が見つかっていないからといって別に不安に思う必要はない。やりたいことがわからないまま、社会に出て行く。不安になるのも当たり前だし正常。

僕はやりたい事、好きな事を見つけるのは、オモチャをみつけることと同じだと思っている。



子供の頃、ショーウィンドウに飾られたオモチャを見て絶対に欲しいと思ったことはないだろうか？ お小遣いを貯めたり、風呂掃除をしたり食器を洗ったり、親に買ってもらうために色々手伝いをしてみたり。そのオモチャを手に入れるまでのプロセス自体も結構楽しくて。

でも年を取ると、このオモチャはお金で買えないものだったり、ものすごく高いものになってくる。 そしてライフステージごとに欲しいオモチャも変わってくる。例えば子供の頃はミニ四駆が欲しかったけど、大人になったら本物の車が欲しくなったり。 物に限らず、この仕事がしたいとか、海外のここに住んでみたいとか、そういうことも欲しい『オモチャ』になるだろう。もちろんこんな起業をしたい、レストランを持ちたい、なんてのもそうだ。

大事な事は、その欲しいオモチャが見つかった時に買える準備をしておく事。 これはスキルを手に入れる事だったり、お金を手に入れておくことだったりする。

だからもし、やりたいこと、好きな事が分からないのであれば、ただひたすらお金を貯めるという行為に専念しても良いんじゃないだろうか。 ひたすら成長に繋がる経験に専念するのも良い。

今やりたい事がないのなら、ひたすらオモチャが見つかった時の為に、見つかったときすぐに買える準備をすること。準備をするということは、選択肢を広げること。

それが一番大事な事だと思っている。

見ている世界は、社会にでれば大きく変化するだろうし、何が欲しくて、何をやりたいかはその過程で見つかっていくかもしれない。 一生見つからないかもしれないと嘆く人もいるが、そんなことはない。

ただ、自分が今やっている事を愛さなければ、プロセス自体を楽しまなければ、オモチャは見つかりにくいだろう。 オモチャを見つける一番の方法は、今やっていることが何であれ、それを愛すること。やっている行為を愛し、それにベストを尽くせば、あとは導かれるように次々に面白い出会いやチャンスに出くわすようになる。そのうちに自然と欲しいオモチャが見つかるだろう。

一番大切なことは、オモチャを見つけたその時にそれをすぐに買えるよう準備をしておく事。だから今、やりたいことが見つかっていないなら、ひたすらその準備をするのもひとつの大きな戦略だと思う。

 

ちなみに今の僕にとってのオモチャは、ノマドプロジェクトだったりします。

 

成瀬